カタヨリ紙

終電前のブンガク雑談サイト 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『生きがいについて』 神谷美恵子

平穏無事なくらしにめぐまれている者にとっては思い浮かべることさえむつかしいかも知れないが、世のなかには、毎朝目がさめるとその目ざめるということがおそろしくてたまらないひとがあちこちにいる。ああ今日もまた一日を生きて行かなければならないのだという考えに打ちのめされ、起き出す力も出て来ないひとたちである。(8p)
スポンサーサイト

『さかしま』 J・K・ユイスマンス

「こんにちは」「さようなら」「おとなしくして、よく勉強しなさい」こんな風に、きまりきった挨拶しかしない父だった。夏の休暇には、少年はルウルの城館に帰省した。子供の帰省も、母親を夢想から呼びもどしはしなかった。子供がいることなぞ、ほとんど気がつかないかのようだった。それでも時には、苦しげな微笑を泛かべて、数秒間、子供の顔をまじまじと見つめることがあったが、すぐにまた、厚い窓のカーテンで部屋を蔽った人工の夜のなかに沈湎して行った。(12p)

『感覚』 アルチュール・ランボー

夏の青い夕暮れに ぼくは小道をゆこう
麦の穂にちくちく刺され 細草を踏みしだきに
夢みながら 足にそのひんやりとした感触を覚えるだろう
吹く風が無帽の頭を浸すにまかせるだろう


話しはしない なにも考えはしない
けれどかぎりない愛が心のうちに湧きあがるだろう
そして遠くへ 遥か遠くへゆこう ボヘミアンさながら
自然のなかを―― 女と連れ立つときのように心たのしく


Info
ブログ拍手ありがとうございます。 このサイトは引越しました。文学の他に、韓国映画ドラマ、音楽、DIYなど、より雑多になって、のんびり続けています。
新サイト→ コドリバ
Search
Category
Links
AmazonSearch
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。