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『獣人』 エミール・ゾラ

獣人 ゾラセレクション(6)獣人』(1890年)は、ルーゴン=マッカール叢書の第17巻目となる。
当初の計画通り、フランス第二帝政期を背景として、アデライード・フーク(通称ディッド叔母)を祖にした一族が、社会のあらゆる階層へと向かい根を張り枝分かれていくさまを、当時の医学、心理学、生理学などを駆使してダイナミックに展開させていったが、そのなかでも本書は犯罪と鉄道という2大テーマを統合させた、ゾラの作品中もっとも血が流れ死体の山が築かれた、パリ全体に悪夢を見させる凶暴なドラマとなっている。

このことは執筆前に予め決められていたようすで、まず登場人物の階層を5つに分けて、それから叢書全20巻をそれぞれのテーマに沿って描いていくのだが、19巻目の『破壊』と20巻目の『パスカル博士』は「戦争小説」と「科学小説」にしようと早い段階で決まっていたようで、18巻目の『金』まもた、「証券取引に関する小説」にするつもりだと友人のジャーナリストへの手紙にしたためている。
そこで残された1つの枠(17巻目)に、ゾラ的に充てたいテーマとして「犯罪」と「鉄道」のふたつを並べ、けっきょくゾラは両方とも採用して、「鉄道という枠組みのなかで何らかの恐怖のドラマを仕立て、司法界も見通せるようにした犯罪の研究を行おうと思う」と友人への手紙に書き記している。

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