カタヨリ紙

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ヤクザも骨休め

町の銭湯や、旅行先の大浴場などの入口に、「刺青のある方はご遠慮ください」と、よく書かれているが。
あれを見るたびに、私は疑問に思うのだが、ヤクザのおじさん達も、ゆっくりと湯につかって、フツーに骨休めしたいなぁと、思わないのかなぁと。
気ぃ張って生きてるし。
相当にストレス溜まってるんじゃない?
中学時代の同級生で、その道に行ってしまった人がいるのだけれど、その人と久しぶりに会ったら、「…疲れるよ」と、つい本音をもらしていた。
その道、その道に、苦労があるね。
楽じゃないね、生きるって。


そこで考えてみました、こんな話を。


ある日ヤクザの親分が、温泉宿で、骨休めをしたいから、どこか予約してくれと、子分に言う。
ところが電話口での子分の話し方が、いかにも「ヤクザ」なので、すべて断られてしまう。
親分は、ガッカリする。組が大きくて、バックもあれば、有名な旅館のひとつやふたつ、特別な配慮で宿泊し、入浴もできる。自分のところは小さい組だから、一般扱いで門前払い。
そこで親分は、誰にも内緒で、コッソリと温泉宿へと行くことにした。
入浴客が少ない時間を選んで、湯につかった。
親分のまわりには、子分達が…。
じつは子分の1人がヘマをやらかしてしまい、そのオトシマエをつけるべく、親分は他の組員に命を狙われているのでした。
だから子分たちは、親分を守らなければいけない。
湯のなかも、脱衣所の前も、子分たちが怖い目つきで見張っています。
それを一般客に見つかってしまい、みんな追い出されてしまう。


親分は考えました。
そうだ、自分たちで温泉を作ってしまえばいいと。
親分の幼なじみに、その道のプロがいます。
彼に頼んで温泉を掘るところから始めます。
お金がないので、作業員は子分たちです。
みんなで汗を流して温泉を掘ります。
最初は不気味に思っていた近所の人たちも、興味を示して近づいてきます。休憩時間にお茶菓子を持ってきてくれたりもします。親分は約束します。温泉が出て、それなりの宿ができたなら、皆さんもどうぞ入浴しに来てくださいと、歓迎しますと。


万事順調な矢先、天然ガスが噴出し、火災になる。
親分も子分たちも、近所の人たちも、懸命に消火活動を手伝うが、火は燃えさかる。
ここに温泉があると言った親分の幼なじみを捕まえて、文句を言う子分。
現場は混乱する。
親分の温泉は、火の海のなか。
そこに刺客が近づく。
親分が刺される。
消火活動を手伝う、子分たち、近所の人たち。
ヤクザも一般人も関係なく、懸命に働いている。
それを見て、親分は目を閉じる。
いつか自分たちの温泉宿ができることを夢見て。


好きでヤクザになったワケじゃないのにね。
きっと理由があるんだと思う。ヤクザになった理由が。



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